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【プロボノ参加者インタビュー】土谷 一郎さま

活動エリア ベイエリア
活動分野 まちづくり子ども・教育
活動日

活動期間は令和6年7月から約3ヶ月(打合せは隔週実施)

レポート内容

ちばボランティアナビ(以下、ちばボラナビ)を活用してボランティアに参加している参加者のインタビュー記事をお届けします。
 
今回のインタビュー対象者は、企業のIT部門で培ったスキルを活かして、「プロボノ」というボランティアに取り組んだ土谷一郎さんです。「プロボノ」とは、社会的・公共的な目的のために、職業上の経験や専門知識を活かしたボランティア活動を意味します。
 
土谷さんは、ちばボラナビを通して、船橋市で子ども食堂の活動しているNPO法人コハレLABOさんのボランティアに参加しました。募集記事のタイトルは、「【プロボノ募集】代表の団体運営業務の可視化のお手伝い」。この取り組みについて、参加した動機や、実際のボランティアの様子、プロボノの魅力などについてお伺いしました。

仕事で得られた経験を活かして、団体さんのお手伝いをしています

(土谷さん)私は、日用品事業会社で情報部門に所属し、ITシステムの設計、構築、および管理を担当しています。1998年に社会人として働き始めて以来、営業、社内システム設計、営業企画などを経て、社内基幹業務の改革にも携わってきました。
 
長年社内業務に携わる中で、培ってきたITスキルを活かして、社会に貢献したいという思いが強くなり、2年ほど前からプロボノ活動を開始しました。NPOなどの団体のホームページ立ち上げなどを支援し、みなさんがより効率的かつ効果的に活動できるようお手伝いをさせてもらっています。
 

イベント準備の業務内容を整理して、運営負荷を減らす整理をしました

今回のコハレLABOさんのプロジェクトは、いわゆるBPR(業務プロセス再構築)と言える活動だったと考えています。コハレLABOさんはこれまで、少人数のスタッフで幅広い業務を担っており、これをもっとシステマチックに回せるように、現在の業務フローを可視化し、再設計することで、運営負荷を軽減し、より永続的な取り組みになるよう支援しました。
 
例えば、一つのイベントの実施に非常に多くの労力がかかると伺いました。そこで、イベント準備の手順や準備内容、参加者やボランティアの募集時期、子ども食堂の食材の準備時期などを具体的に書き出し、業務の流れを可視化しました。そうすることで、複数のイベントが同時進行する場合に、どのタイミングで似たような作業が重なり、どの作業を入れ替えることで効率化できるのかといった、改善点が浮かび上がってきます。
 
そこで、ボランティアの募集時期を調整するなどの具体的な改善施策とすることで、より作業に労力をかけずに、企画に集中できると考え、議論を重ねました。
 
 
また、イベントの種類が非常に多岐にわたっていたため、開催の主体者や、イベント内容など、業務構成の観点から分類作業を行いました。当初9個の大分類、21の小分類に分かれていましたが、最終的には3つの大分類に集約できました。
 
これらの取り組みを通じて、コハレLABOさんの業務がより効率化され、特定の人の労力に依存せずに永続的に活動していくための基礎となっていけば幸いです。
 
団体への提案資料の一部
 
 

他の人にはできないことで自分にできることがあるかもしれない

プロボノ活動の魅力は、プロボノ活動を通してしか出会えない団体や人々と交流できることだと感じています。特に社会人として活動していると様々な活動をしている団体の方々との交流はとても貴重な経験ですし、お金をいただかなくとも、その活動そのものに共感し、協力したいと思える団体はたくさんあります。
 
日常生活で直面する日々の様々な問題に対して、深い専門性を持って取り組んでいる団体は多くあります。そこに社会人のスキルが加わることで、その団体が大きな成果を生み出す可能性があります。これはどの団体にもあると感じています。
そのような可能性を見つけるのも、プロボノ活動の醍醐味と言えるでしょう。
 
プロボノ活動を始めようと思ったきっかけは、自分が社会に貢献できるのかどうか、その問いに対する答えを探したかったからです。海岸清掃など、誰でも参加できるボランティア活動も良いですが、それに加えて、自分だからこそできることで社会に貢献できることはあるのか、確認してみたいという思いがありました。
 
 
▼プロボノ支援を受けたコハレLABOさんのコメント
日頃、眼の前のタスクをこなすことに追われてしまい、プロジェクト全体を通して俯瞰的に眺めることができていませんでした。今回、タスクの細分化やアプリを活用した進行管理、役割分担の方法など、ひとつひとつ丁寧にヒアリングを重ねて解きほぐしながら、進めていただけました。当方の都合で、ルーチン化できていないプロジェクトへの対応についても、一緒になって検討いただけましたが、今回の伴走支援プロジェクトの経験をいかして、今後コハレLABO自身でプロジェクト管理できるよう頑張っていきたいと思います。
 
 
 
※掲載内容は2024年12月取材時点のものです。